1Նոքա 2եւ 3զկարաւտս 4լցուցանեն 5երկնաւոր 6առատութեամբ։
本文状態: Phase 2 frozen target v1.0.1 / authoritative sentence AGATH.§9.S01 を無変更で採用。surface SHA-256 = ecefe464883f1b53e3c830edacc50104841d187ef980f60e5bbc904ec3872256。token count = 6。
Phase 2 print adjudication Q001 により、HYC の առատութեամբն ではなく、print-faithful առատութեամբ を authoritative surface とする。
STATUS: CLOSED / READING COMPLETE.
source-near:
「彼らはまた、欠乏する者たちを天上の豊かさによって満たす。」
reader-facing:
「彼らはまた、困窮する者たちを天上の豊かさで満たす。」
ローマナイズ
Nokʿa ew zkarawts lcʿucʿanen erknawor aṙatutʿeamb.
定動詞 inventory — pilot optional
| No. | 語形 | lemma | 形態(採用分析) | 節での役割 |
| 4 | լցուցանեն | Լցուցանեմ | 直説法現在・3人称複数 | 文全体の定動詞。「満たす」 |
主語は1 Նոքա「彼ら」。HMB2018 §91 の代名詞曲用で նոքա は主格複数。
逐語分析 — 採用分析
| No. | 語形 | Romanize | 品詞・形態(採用分析) | 意味・機能 |
| 1 | Նոքա | Nokʿa | 3人称指示代名詞・主格複数 | 「彼ら」。§8 で語られた霊的な者たちへ戻る複数主体 |
| 2 | եւ | ew | 接続詞/添加辞 | 主語の後で「また、彼らも」 |
| 3 | զկարաւտս | zkarawts | կարաւտ / կարօտ・名詞化形容詞、対格複数 | 4の目的語。「欠乏する者たち、困窮者たちを」 |
| 4 | լցուցանեն | lcʿucʿanen | Լցուցանեմ・直説法現在3複 | 「満たす、充足させる」 |
| 5 | երկնաւոր | erknawor | 形容詞、前置・無変化 | 6を修飾。「天上の、天的な」 |
| 6 | առատութեամբ | aṙatutʿeamb | Առատութիւն・具格単数 | 4の充足内容。「豊かさをもって/豊かさで」 |
構造図 — 採用分析
SUBJ
[1] Նոքա
「彼ら」
│
├─ ADDITIVE [2] եւ
│ 「また」
│
└─ FINITE [4] լցուցանեն
「満たす」
├─ OBJ [3] զկարաւտս
│ 「欠乏する者たちを」
└─ CONTENT / INSTRUMENTAL [5–6]
երկնաւոր առատութեամբ
「天上の豊かさで」
本文読解 — 採用分析
§8 の終盤では、単数主語 ճաճանչ「霊的な光」が、万人を満たし、貧しい者たちを満たし、世界と一年を祝福で冠するものとして描かれた。
§9 はその作用を、光という比喩的単数主体から、その光を担う複数の人々へ戻す。
冒頭の
Նոքա եւ
「彼らはまた」
は、新しい人物を突然導入するというより、§8 S001 の հոգեւորացն「霊的な者たち」、աստուածասէր սիրողացն「神を愛する者たち」へ複数主体として戻るものと読む。§9 S009 では彼らが「主のために苦しみ、死んだ者たち」とさらに具体化される。
述語構造は、
զկարաւտս
↓
լցուցանեն
↓
երկնաւոր առատութեամբ
「欠乏する者たちを、天上の豊かさで満たす」。
CALFA/NBHL の Լցուցանեմ には、
Կերակրովք եւ ըմպելեօք զկարօտն լցուցանես
「食べ物と飲み物で欠乏する者を満たす」
という、ほぼ同一の項構造の用例がある。
さらに、
Զգանձս նոցա լցուցից բարութեամբ
「彼らの宝を善で満たそう」
のように、対格の充足対象+具格の充足内容という配列が確認できる。
したがって6 առատութեամբ は単なる手段「豊かさを用いて」より、何によって満たされるかという内容を表す具格と読む。
§8 S003 の զամենեսեան լցուցանէ「万人を満たす」、§8 S004 の զաղքատս լցուցանէ「貧しい者たちを満たす」に対し、§9 S001 は զկարաւտս լցուցանեն「欠乏する者たちを満たす」と、同じ լցուցանեմ を単数主語から複数主語へ引き継ぐ。
同時に、何で満たすかが երկնաւոր առատութեամբ「天上の豊かさで」と明示されるため、§8 の「光・祝福・甘美」が §9 では具体的な霊的供給の語彙へ移る。
文法解説 — 採用分析
1. ''Նոքա'' — 主格複数
HMB2018 §91:
SG NOM նա
PL NOM նոքա
したがって1は明瞭な主格複数で、4 լցուցանեն の3人称複数と一致する。
2. ''Նոքա եւ'' — 添加の ''եւ''
2 եւ はここでは二つの名詞句を結ぶだけでなく、「また、~も」という添加的働きを持つ。
§9 ではこの նոքա եւ が反復され、彼らの作用を一項目ずつ積み上げる列挙形式になる。
3. ''զկարաւտս'' — 名詞化した「欠乏する者たち」
morphology lookup は կարաւտ について形容詞・名詞の双方を返す。
CALFA/NBHL も Կարօտ を adj.; s. とし、needy / poor / indigent と need / want の両用法を記録する。
本箇所では զ- を伴う対格複数で人物を直接指すため、名詞化形容詞「欠乏する者たち/困窮者たち」と採る。
4. ''լցուցանեն'' — 対格対象+具格内容
Լցուցանեմ は「満たす、充足させる」。
CALFA/NBHL には、
Կերակրովք եւ ըմպելեօք
զկարօտն
լցուցանես
というほぼ同型の用例がある。
したがって本箇所の valency は、
SUBJ Նոքա NOM.PL
OBJ զկարաւտս ACC.PL
V լցուցանեն PRES.IND.3PL
FILL առատութեամբ INS.SG
で安定する。
5. ''երկնաւոր առատութեամբ'' — 前置多音節形容詞は無変化
6 առատութեամբ は Առատութիւն「豊かさ、充満、潤沢」の具格単数。
5 երկնաւոր は表面上、具格形に一致していないように見える。しかし HMB2018 §178 は、前置された多音節の形容詞的修飾語は屈折しないことを明記する。
したがって、
երկնաւոր
առատութեամբ
は異常な不一致ではなく、正常な 前置無変化形容詞+具格名詞。
意味は「天上の豊かさで」。
6. Phase 2 Q001:''առատութեամբ'' の語末
HYC aligned surface は առատութեամբն だったが、1914 print adjudication は語末 -ն を支持しなかった。
そのため authoritative target は առատութեամբ で freeze されている。
これは本文批判上の surface 判定であり、具格単数という形態・文中機能には影響しない。
慣用表現・定型的結合
Նոքա եւ — 「彼らはまた」。§9 の列挙を進める添加型。
լցուցանել + 対格 + 具格 — 「~を…で満たす」。CALFA に直接平行例あり。
երկնաւոր առատութիւն — 「天上の/神的な豊かさ」。物質的充足ではなく §8 から継続する霊的価値を示す。
参考文献一覧
Agathangelos, Պատմութիւն Հայոց, §9 S001;Phase 2 frozen target v1.0.1 / AGATH.§9.S01。
Phase 2 print adjudication Q001 — print §9 は երկնաւոր առատութեամբ。HYC の final -ն を採用しない。
HMB2018 §91 — նա / նոքա の代名詞曲用。
HMB2018 §178 — 前置多音節形容詞は通常屈折しない。
CALFA / NBHL Կարօտ — needy / indigent、および名詞用法。
CALFA / NBHL Լցուցանեմ — 「満たす」。Կերակրովք եւ ըմպելեօք զկարօտն լցուցանես 等の直接平行。
CALFA / NBHL Առատութիւն — abundance / fullness / plenty。
CALFA / NBHL Երկնաւոր — celestial / divine。
morphology は adjective / noun の双方を返す。
CALFA/NBHL も Կարօտ を adj.; s. とし、「欠乏している」と「欠乏する者/必要」の両用法を記録する。
本箇所では人物を指す対格複数目的語なので、名詞化形容詞「欠乏する者たち」を採用。
STATUS: RESOLVED.
6は具格単数。
5は具格語尾を持たないため一見不一致に見えるが、HMB2018 §178 の前置多音節形容詞の無変化規則に一致。
ADOPTED:
երկնաւոր [preposed uninflected adjective]
առատութեամբ [INS.SG]
STATUS: RESOLVED.
CALFA Լցուցանեմ の直接平行:
Կերակրովք եւ ըմպելեօք
զկարօտն լցուցանես
さらに、
Զգանձս նոցա լցուցից բարութեամբ
がある。
したがって6は一般的な手段具格より具体的に、充足内容/content instrumental と分析する。
「何によって満たされるか」=天上の豊かさ。
STATUS: RESOLVED.
6 token を morphology / agreement / valency / modification / discourse の順で再走査。
| Priority | 論点 | 再走査結果 | Closureへの影響 |
| PASS | 1 | 主格複数、4と一致 | なし |
| PASS | 2 | 添加辞「また」 | なし |
| PASS | 3 | 対格複数、名詞化形容詞 | なし |
| PASS | 4 | 直説法現在3複 | なし |
| PASS | 5–6 | 前置無変化形容詞+具格単数 | なし |
| PASS | valency | ACC patient + INS content | なし |
| PASS | textual | Q001 により final -ն なしを保持 | なし |
| PASS | discourse | §8 の լցուցանէ 系列を複数主体へ継承 | なし |
新規 BLOCKING issue = 0。残存 residual = 0。
PRE-CLOSE RESIDUAL SWEEP: PASS.