1որք 2եւ 3վաճառեցին 4զկեանս 5իւրեանց 6մատնելեացն 7ի 8տանջանս, 9եւ 10մեծացան 11յանանցն 12մեծութիւն, 13որք 14եւ 15բարձեալ 16ունին 17զշինութիւն 18աշխարհի 19կանգուն, 20անվթար, 21անշարժ, 22հաստատեալ 23ի 24նաւս 25հաւատոց 26իւրեանց։
本文状態: Phase 2 frozen target v1.0.1 / authoritative sentence AGATH.§10.S06 を無変更で採用。surface SHA-256 = 5fd68d85f125c2e95fb3435bff91d308f5660cab75b72e7a4915c04e00826d50。token count = 26。
STATUS: CLOSED.
| No. | 語形 | 採用候補 | 初期役割 |
|---|---|---|---|
| 3 | վաճառեցին | վաճառեմ AOR.IND.3PL | 第1 relative-predication の定動詞。「売った/引き渡した」 |
| 10 | մեծացան | մեծանալ AOR.IND.3PL | 9 եւ による第2述語。「大いなるものとなった/増大した」 |
| 16 | ունին | ունիմ PRES.IND.3PL | 13 որք から始まる後半 relative-predication の定動詞 |
15 բարձեալ と22 հաստատեալ は過去分詞。ここでは定動詞を追加生成しない。
[RELATIVE UNIT A] որք ├─ եւ վաճառեցին ... └─ եւ մեծացան ... [RELATIVE UNIT B] որք └─ եւ բարձեալ ունին ...
二つの որք はともに直前までの殉教者群を受ける NOM.PL と見るのが第一候補。ただし、後半 որք の談話機能(単純継続/再提示)は後で検討する。
| No. | 語形 | 初期分析 | 状態 |
|---|---|---|---|
| 1 | որք | որ NOM.PL | 高確度 |
| 2 | եւ | 接続詞/追加標識 | 高確度 |
| 3 | վաճառեցին | վաճառեմ AOR.IND.3PL | 高確度 |
| 4 | զկեանս | կեանք ACC.PL | 高確度 |
| 5 | իւրեանց | իւր GEN.PL | 4「彼ら自身の生命」を限定 |
| 6 | մատնելեացն | մատնելի 系 verbal adjective・DAT.PL.DEF。BAG型 active-agentive | RESOLVED |
| 7 | ի | 前置詞 | 8 ACC.PL と方向・到達先を形成。6内部の մատնել に依存 |
| 8 | տանջանս | տանջանք ACC.PL | 「拷問へ」。7とともに6の verbal government を保持 |
| 9 | եւ | 3 と10を接続 | 高確度 |
| 10 | մեծացան | մեծանալ AOR.IND.3PL・կրավորաձև(受動形活用)。語彙的 voice は չեզոք(中立/自動詞的) | RESOLVED |
| 11 | յանանցն | յ-(ի の母音前異形)+ անանց + article -ն | RESOLVED |
| 12 | մեծութիւն | մեծութիւն ACC.SG | 11と一体で յ/ի + ACC の到達・結果領域 |
| 13 | որք | որ NOM.PL | 高確度 |
| 14 | եւ | 追加標識 | 高確度 |
| 15 | բարձեալ | բառնալ 過去分詞 NOM/ACC.SG。17の object-state を表す | RESOLVED |
| 16 | ունին | ունիմ PRES.IND.3PL | 13の主語に一致。15+17と resultative/holding construction を形成 |
| 17 | զշինութիւն | շինութիւն ACC.SG | 16の目的語。「構築/存立・秩序・安寧」 |
| 18 | աշխարհի | աշխարհ GEN.SG | 17を限定。「世界の」 |
| 19 | կանգուն | adjective NOM/ACC.SG「立った、存立した、堅固な」 | RESOLVED: 17の状態述語 |
| 20 | անվթար | adjective/adverb「損なわれない、無傷の」 | RESOLVED: 17の状態列に参加 |
| 21 | անշարժ | adjective NOM/ACC.SG「動かない、不動の」 | RESOLVED: 17の状態述語 |
| 22 | հաստատեալ | հաստատեմ 過去分詞 NOM/ACC.SG | RESOLVED: 17の状態述語。23–26のattachmentはREVIEW.005 |
| 23 | ի | 前置詞 | 24 ACC.PL と場所・内在を形成。22 հաստատեալ の補部 |
| 24 | նաւս | նաւ ACC.PL | RESOLVED: ի+対格の場所構文「船々に/船々の中に」 |
| 25 | հաւատոց | հաւատք / հաւատ GEN.PL | 24を限定。抽象的には「信仰の」 |
| 26 | իւրեանց | իւր GEN.PL | 25を限定。「彼らの信仰」 |
採用構造:
որք եւ վաճառեցին
├─ զկեանս իւրեանց
│ THEME: 「彼ら自身の生命を」
└─ մատնելեացն
RECIPIENT: 「引き渡す者たちに」
└─ ի տանջանս
「拷問へ」
3 վաճառեցին = վաճառեմ AOR.IND.3PL。NBHL/CALFA は基本義を「売る」としつつ、広義に「手放す・引き渡す」(ի բաց տալ, մատնել)を認める。
比較例 Վաճառեցին զՅովսէփ Իսմայելացւոցն քսան դահեկանի では、զՅովսէփ が ACC theme、Իսմայելացւոցն が DAT recipient/buyer。したがって S006 の զկեանս իւրեանց մատնելեացն も ACC theme + DAT recipient とみるのが最も自然。
6 մատնելեացն は BAG1852 ¶503–504 により、-ելի verbal adjective の複数斜格定形と分析できる。BAG は լինելիք → լինելեաց, ասելիք → ասելեաց, առնելիք → առնելեաց の型を示すため、մատնելի → մատնելեաց → մատնելեացն と対応する。複数 GEN/DAT/ABL は形態的に同形だが、本箇所では վաճառեմ の項構造により DAT.PL.DEF と裁定する。
BAG1852 ¶504 および ¶1239 は、この -ելի 系 verbal adjective が、とくに複数で -ող の能動的行為者表現の代わりに用いられることを明記する。例:հարկանելեացն ≈ հարկանողին, բերելեացն ≈ բերողին, տալեացն ≈ տուողին, յղելեացն ≈ յղողին, յափշտակելեացն ≈ յափշտակողին。
したがって մատնելեացն は passive future 的な「引き渡される者たち」ではなく、active-agentive な 「引き渡す者たちに」 を採る。
7–8 ի տանջանս は、この verbal adjective の基底動詞 մատնել に掛かる方向・到達先とみる。HMB2018 §57 所載引用には զարս և զկանայս մատնել ի բանդս ի խոշտանգանս「男女を牢獄へ、拷問へ引き渡す」があり、聖書にも մատնել զձեզ ի մահ ի սով եւ ի ծարաւ(2 Chronicles 32:11)がある。
よって:
մատնելեացն ի տանջանս ≈ 「(彼らを)拷問へ引き渡す者たちに」
基底 մատնել の目的語は表面にはない。文脈上は殉教者たち自身を指すとみるのが自然だが、表層には補わずゼロ目的語として保持する。
վաճառեցին զկեանս は直訳すれば「自らの生命を売った」。ただし վաճառեմ の広義から reader-facing には「自らの生命を差し出した/明け渡した」も可能。直後の մեծացան յանանցն մեծութիւն との間に交換・取引的修辞がある可能性は REVIEW.002 と合わせて本文読解層で再検討する。
STATUS: RESOLVED.
採用構造:
եւ մեծացան
└─ յ-անանց-ն մեծութիւն
= ի + [անանց-ն մեծութիւն]
= GOAL / RESULT DOMAIN
「過ぎ去ることのない偉大さへ」
10 մեծացան = մեծանամ AOR.IND.3PL。
HMB2018 §121 は、ա խոնարհման -ան- 接辞動詞は、完了語幹から作る時制では原則として կրավորաձև(受動形活用)で活用すると明記する。HMB2018 §123 の受動形活用アオリスト3複語尾は -ան であり、իմանամ → իմացան が直接の同型例。
したがって:
մեծ-ան-ամ → perfect/aorist stem մեծ-աց- → 3PL կրավորաձև ending -ան → մեծացան
とみるのが正確である。
ここで重要なのは կրավորաձև(受動形活用)≠ կրավորական սեռ(受動態) という区別。
HMB2018 §122 は、受動形活用しか取らない動詞でも能動的意味を表しうることを明記し、դատեցայ が文脈により「私は彼を裁いた」と「私は彼によって裁かれた」の両方になり得る例を示す。HMB2018 §99 も、voice(ներգործական / կրավորական / չեզոք / հասարակ)を活用形とは別に扱う。
Մեծանամ は辞書で vn.(neutral/intransitive)とされ、「大きくなる、偉大になる、名高くなる、富む」などの自己変化を表す。したがって S006 の մեծացան は:
と分析する。
Bible corpus の pass タグは、受動形活用を捉える形態タグとしては妥当だが、これをそのまま「受動態」と人間向け分析へ写してはいけない。
対応する他動詞「大きくする/高める」は別の causative lexeme մեծացուցանեմ。HMB2018 §§139–142 によれば causative は別語幹 -ուց-/-ոյց- を持つため、その受動形活用も մեծացան とは別形になる。したがって、本箇所に「高められた」という文法的受動を立てる根拠はない。
第一候補は 「大いなる者となった/大いなるものへ成長した」。
Grabar には、同一 lexeme・同一 finite form が文脈に応じて能動態/受動態の双方を表す実例が確かにある。
HMB2018 §99 はこれを հասարակ (ընդհանուր սեռի)「共通態」動詞として別立てし、解釈は主語・目的語・動作方向から決まるとする。
直接例:
Վարդապետ ընթերցաւ զնամակ 「師が手紙を読んだ」 Նամակ ընթերցաւ ի վարդապետէ 「手紙が師によって読まれた」
両文の ընթերցաւ は同一語形で、前者が能動、後者が受動。
HMB2018 §122 にも:
դատեցայ զնա 「私は彼を裁いた」 դատեցայ ի նմանէ 「私は彼によって裁かれた」
があり、同じ դատեցայ が能動/受動の双方を表す。
さらに HMB2018 §109 は、直説法未完了過去では すべての活用で能動形/受動形の形態対立そのものが中和し、同一形が能動・受動の双方を表すと明記する。
したがって Grabar には少なくとも:
A. lexical common/general voice 同じ動詞・同じ語形が文脈で active / passive B. paradigm syncretism 特定 tense/mood cell で active/passive-form opposition 自体が中和 C. passive-form conjugation with non-passive lexical meaning կրավորաձև だが自動詞・能動的意味
の三現象を区別する必要がある。
S006 の մեծացան は現時点の証拠では C。մեծանալ は辞書上 neutral/intransitive であり、HMB §99 の հասարակ 動詞例にも挙げられていない。したがって「形が受動形活用だから active/passive の真正な二義」とはしない。
もっとも、今後 մեծանալ 自体に agent phrase や明瞭な passive syntax を伴う用例が確認された場合は、この判定を再開しうる。
BAG1852 ¶631 は、動詞と同根の名詞が対格で様態・強意を表す例を列挙し、その中に直接:
Մեծացաւ մեծութիւն յոյժ
を挙げる。
KOS1980 も、動詞と同根の無前置詞対格が「形・様態、直接目的語、手段」等の複合的意味を帯び、とくに強意的に用いられる構文として整理する。
したがって մեծացան … մեծութիւն の語彙的・修辞的結合自体は確実に実在する。
ただし S006 の մեծութիւն は裸の同族目的語ではない。直前の յ- が名詞句全体を支配するため、統語的には次項の前置詞句分析を採用する。
յանանցն = յ- + անանց + -ն
ここで յ- は母音前の ի の異形。ABE1936 §§204–205 は ի が母音始まりの語の前で յ となり、ի/յ + ACC が方向・到達点を表すことを明記する。
անանց は形容詞「過ぎ去らない、永遠の、不滅の」。CALFA/NBHL は “that passes not away, eternal” を与え、Agathangelos からも:
Անանց թագաւորութիւն, լոյս, ուրախութիւն, դատաստանք 「過ぎ去らぬ王国・光・喜び・裁き」
という同作者内の結合を挙げる。直前 S005 にも անանց ուրախութեան がある。
一見すると անանցն を「その不滅なるもの」と名詞化して、後続 մեծութիւն を別成分と見る余地がある。
しかし BAG1852 ¶882 は、前置形容詞が後続名詞の冠詞を自ら受けることを明記する。例:
զմեծն պարգև = 「その大いなる賜物を」 ここでは冠詞 ''-ն'' が前置形容詞 ''մեծ'' に付く一方、名詞 ''պարգև'' は無冠詞。 同じ仕組みにより: <code> անանց-ն մեծութիւն = 「その過ぎ去らぬ偉大さ」
と取れる。
したがって յանանցն մեծութիւն を一つの名詞句として取ることに形態上の障害はない。
聖書には:
Յովսափատ մեծանայր ի բարձրութիւն (2 Chronicles 17:12)
という直接的な並行がある。
これは մեծանալ が ի + ACC の抽象名詞句を伴い、発達・到達・結果領域を表しうることを示す。
したがって S006 は:
մեծացան յ [անանցն մեծութիւն] 「過ぎ去ることのない偉大さへと大いなる者となった」
と分析する。
自然な日本語では 「朽ちることのない偉大さに達した」、あるいは 「過ぎ去ることのない偉大さへと高まった」 が近い。ただし source-near には մեծանալ の「大いなる者となる」という内的変化を残す。
前節は:
վաճառեցին զկեանս իւրեանց 「自らの生命を売り渡した/差し出した」
続いて:
մեծացան յանանցն մեծութիւն 「過ぎ去らぬ偉大さへと大いなる者となった」
となる。
したがって 有限の生命を手放すことと、過ぎ去らない偉大さに至ることの対照はかなり強い。ただし本文には「代価として」「その結果」といった明示標識はないため、これを厳密な交換構文・因果構文とはしない。եւ で並置された修辞的対照として保持する。
որք եւ վաճառեցին զկեանս իւրեանց մատնելեացն ի տանջանս, եւ մեծացան յ [անանցն մեծութիւն] 「彼らはまた、自らの生命を、 彼らを拷問へ引き渡す者たちに差し出し、 過ぎ去ることのない偉大さへと大いなる者となった。」
STATUS: RESOLVED.
採用分析は、主語指向の迂言完了ではなく、目的語指向の resultative/holding construction。
որք եւ
└─ ունին
├─ OBJECT:
│ զշինութիւն աշխարհի
│
└─ OBJECT-STATE:
բարձեալ
「持ち上げられた/掲げられた状態に」
≈ 「彼らは世界の構築を掲げて保持している/支え持っている」
13 որք は NOM.PL、16 ունին は PRES.IND.3PL で、有限動詞はこの複数主語に一致する。
しかし15 բարձեալ は 過去分詞 NOM/ACC.SG。主語を直接叙述するなら plural բարձեալք が期待されるところ、実際には singular。
一方17 զշինութիւն は ACC.SG。したがって:
SUBJ որք PL V ունին 3PL PTCP բարձեալ SG OBJ զշինութիւն SG
という対応になる。
これは բարձեալ を subject-oriented participle とするより、ACC.SG object の状態を叙述する成分とみる方向を強く支持する。
ABE1936 unit 76 は、ունիմ が過去分詞とともに用いられ、時に եմ / լինիմ に相当する働きを示すと説明する。
例:
Զաշխարհն հնազանդեալ ունէր ընդ իւրեաւ
≈ 「世界を自分の下に服従させていた/
服従させた状態で保持していた」
ここでも ACC.SG Զաշխարհն に対し singular հնազանդեալ が付き、ունէր が有限動詞となる。S006 と同じ object-oriented result-state pattern と理解できる。
さらに ABE は今回の語そのものを例示する:
Բարձեալ ունի (կամ բարձեալ բերէ) = բարձրացրել է 「持ち上げた」 կամ վրան ունի, վրան կրում է 「上に載せている/担っている」
つまり source grammar 自身が、բարձեալ ունիմ に 完了的結果と現在的保持状態の双方が接していることを認めている。
とくに Joshua では、契約の箱を担う祭司について:
քահանայիցդ որ բարձեալ ունին զտապանակ ուխտին վկայութեան (Joshua 4:16) 「契約の証しの箱を担っている祭司たち」
また:
քահանայքն որ բարձեալ ունէին զտապանակ ուխտին Տեառն (Joshua 4:10; cf. 4:18)
と、բարձեալ ունիմ + ACC object が「担いでいる/掲げて保持している」意味で反復する。
同じ բարձեալ は բերէին / բերէր / բերիցեն とも頻繁に結び:
բարձեալ բերէին ... 「載せて運んでいた/担いで運んでいた」
という lexical construction を作る。ABE の Բարձեալ ունի (կամ բարձեալ բերէ) という言い換えはこの実分布によく合う。
NBHL/CALFA は ունիմ に単なる “have” だけでなく:
to carry to support to sustain
を明記し、原語説明にも:
Կրել կամ տանել. ի վեր ունել. բարձեա ունել.
すなわち「運ぶ・担う・上に保つ・持ち上げて保持する」を含める。
したがって S006 では、ունին の所有義を薄めて単なる auxiliary とする必要はない。lexical ունիմ の「保持・支持」と past participle բարձեալ の結果状態が重なった構文とみるのが最も説明力が高い。
ABE の記述から、過去分詞+ունիմ が迂言的・結果的な述語形成に入り得ること自体は否定しない。
しかし本箇所では:
զշինութիւն と対応するբարձեալ ունին զտապանակ = 「箱を担っている」という直接並行があるունիմ 自身に carry/support/sustain の語義があるため、subject-oriented periphrastic perfect「彼らは持ち上げた」を第一分析にする理由はない。
より正確には:
[OBJECT զշինութիւն աշխարհի] + [RESULT/STATE բարձեալ] + [FINITE ունին] 「世界の構築を、持ち上げた状態で保持する」 → 「世界の構築を掲げ支える」
とする。
19–22 կանգուն, անվթար, անշարժ, հաստատեալ … が同じ object-state domain に加わるかどうかは REVIEW.004 で続けて検討する。
STATUS: RESOLVED.
採用分析は、17–22 を 単一の目的語+目的語状態述語列として取るもの。
ունին
├─ OBJECT
│ զշինութիւն աշխարհի
│ 「世界の構築/秩序・安寧を」
│
└─ OBJECT-STATE STACK
բարձեալ 「掲げられ/支えられた」
կանգուն 「立った、存立した」
անվթար 「損なわれず、無傷で」
անշարժ 「動かず、不動で」
հաստատեալ ... 「確立されて……」
17 զշինութիւն は ACC.SG。
19 կանգուն は形容詞用法で NOM/ACC.SG、21 անշարժ も NOM/ACC.SG。22 հաստատեալ は過去分詞 NOM/ACC.SG。20 անվթար は形容詞/副詞の両用で屈折標識を表面に示さない。
したがって 19–22 はすべて、複数主語 որք ではなく singular object զշինութիւն の状態を叙述することが形態的に可能。
とくに15 բարձեալ も SG であることから、後半全体は:
SUBJECT որք PL FINITE ունին 3PL OBJECT զշինութիւն ACC.SG STATE բարձեալ SG STATE կանգուն SG STATE անվթար SG / invariant STATE անշարժ SG STATE հաստատեալ SG
という一貫した構造を示す。
ABE1936 §174 は、他動詞の目的語に加えて 述語的第二対格が置かれ、目的語と格・数で一致しうることを明記する。
同節の例には ունիմ を含む:
Թագաւոր եթէ ոչ ունի զիմաստութիւն իւր աթոռակից
すなわち「王が知恵を自らの throne-companion として持たないなら」のように、ունիմ + ACC object + predicative complement が可能。
JEN1959 §398 も、目的語に伴う述語名詞・述語形容詞の対格は通常 զ- を取らないとする。
S006 はまさに:
զշինութիւն ← marked object with զ- կանգուն ← unmarked predicative ACC անվթար ← unmarked predicate/state անշարժ ← unmarked predicative ACC հաստատեալ ← unmarked participial predicate/state
という分布を示し、この診断とよく合う。
Wisdom 10:1 には:
զնախաստեղծն զհայրն աշխարհի զմիայն հաստատեալ պահեաց
「世界の最初の父を、ただ一人、確立された/堅固な状態に保った」
という ACC object + past-participial state + պահեմ 'keep' の並行がある。
これは S006 の ունիմ が単なる所有ではなく、目的語の状態保持を支えることと機能的に近い。
入口では「世界の建物」と仮訳したが、これは狭すぎる。
NBHL/CALFA の շինութիւն は:
までを含む。
さらに辞書自身が Աշխարհի շինութիւն を語結合として挙げる。GHAZ2012 にも Ełišē の:
զգեղեցիկ հոգ յանձին ունիս շինութեան աշխարհի 「世界/国土の շինութիւն のために立派な配慮を抱いている」
があり、ここで物理的「建物」だけを意味するとは取りにくい。
したがって S006 の զշինութիւն աշխարհի は、文脈上 「世界の存立・秩序・安寧」を含む抽象的表現として読むのがよい。
source-near では「世界の構築/存立」、reader-facing では「世界の秩序・存立」程度を候補とする。
19–21 は asyndetic に重ねられた状態語:
կանգուն, անվթար, անշարժ,
であり、意味も「存立」「無傷」「不動」と近接する。
22 հաստատեալ も同じ ACC.SG object-state domain に属するが、これだけは verbal participle であり、後続の ի նաւս հաւատոց իւրեանց を補部として展開する可能性が高い。
したがって階層は:
զշինութիւն աշխարհի
├─ բարձեալ
├─ կանգուն
├─ անվթար
├─ անշարժ
└─ հաստատեալ
└─ ի նաւս հաւատոց իւրեանց ← REVIEW.005
とする。
որք եւ բարձեալ ունին զշինութիւն աշխարհի կանգուն, անվթար, անշարժ, հաստատեալ ...
= 「彼らはまた、世界の存立を掲げ支え、立ったまま、損なわれず、不動に、確立された状態に保っている……」
日本語では状態語をすべて逐語的に並べると重いため、最終訳では修辞的累積を保ちながら整理する。
STATUS: RESOLVED.
採用構造:
հաստատեալ
└─ ի նաւս
└─ հաւատոց իւրեանց
「彼らの信仰の船々のうちに確立されて」
22 հաստատեալ は REVIEW.004 で17 զշինութիւն աշխարհի の object-state を表す過去分詞 NOM/ACC.SG と確定済み。23–26 はその状態の 場所/基盤を指定する。
24 նաւս は辞書解析上、նաւ ACC.PL が第一分析。surface は理論上 singular + possessive -ս などとも同形になり得るが、ここには一人称 possessor がなく、直後に հաւատոց իւրեանց が続くため、ACC.PL「船々」を採用する。
HMB2018 §156 は ի / յ が DAT・ACC・ABL を支配し、ի + ACC が移動方向だけでなく ներգոյականի իմաստ「場所・内在」の意味を持ち得ることを明記する。
したがって corpus machine tag の loc を独立した「所格」とはせず、ここは ի+対格の場所構文 と記述する。
聖書コーパスには:
Դան ... բնակեաց ... ի նաւս (Judges 5:17) 「ダンは……船々に/船の中に留まった」
という明瞭な locative use がある。
Ezekiel 27:25 にも ի նաւս … が船内・船上の領域を示す用法で現れる。
したがって S006 の ի նաւս を、機械的に「船へ」という方向表現にする必要はない。
հաստատեալ は場所・基盤を示す ի / յ + NP と頻繁に結びつく。
聖書では:
սանդուղք հաստատեալ յերկրի (Genesis 28:12) 「地に据えられた梯子」 ի վերայ վիմի հաստատեալ էր (Matthew 7:25) 「岩の上に据えられていた」
など。
さらに CALFA անշարժ の例には:
Անշարժ հաստատեալք ի հաւատս (Փարպ.) 「信仰において不動に確立された者たち」
という、S006 の直前二語 անշարժ, հաստատեալ と非常に近い連結がある。
このため23–26を ունին や բարձեալ に遠隔付着させるより、直前 հաստատեալ の location/basis complement とみるのが最も強い。
25 հաւատոց は հաւատք / հաւատ GEN.PL、26 իւրեանց は GEN.PL reflexive possessive。
構造は:
նաւս
└─ հաւատոց
└─ իւրեանց
「彼らの信仰の船々」
を採用する。
հաւատոց は形態上複数だが、Grabar ではこの語の複数形が抽象的な「信仰」を普通に表す。たとえば:
Ըստ հաւատոց ձերոց եղիցի ձեզ (Matthew 9:29) 「あなたがたの信仰に従って、あなたがたに起これ」
であり、日本語で「信仰たち」と複数化する必要はない。
よって հաւատոց իւրեանց = 「彼らの信仰」。
この նաւս հաւատոց は孤立した比喩ではない。直前 S004 は:
նաւեալք 航海して ալեացն 波々 խորոցն 深み նաւահանգիստն 港 նաւապետին 船長
を集中させ、殉教者の受難を extended maritime metaphor として描いた。
S005 でも բուք「嵐/苦難」が続き、S006 末尾でついに:
նաւս հաւատոց իւրեանց 「彼らの信仰の船々」
と、彼ら自身の信仰が船として表象される。
したがって §10 S004–S006 は:
罪の海・波・深み
↓
殉教者たちが航海する
↓
平安の港へ至る
↓
その彼らの「信仰の船」が
世界の存立を支える基盤として描かれる
という比喩的進展を形成すると読むことができる。
最後の「世界の存立を支える基盤」という言い方は統語分析からの本文解釈であり、表面本文に独立した「基盤」という名詞があるわけではない。
23–26 を finite ունին 全体へ掛けて「彼らは世界の存立を信仰の船々の中で保持している」とする構造も、命題内容としては大差ない。
しかし:
հաստատեալ とPPが隣接するհաստատեալ + ի/յ + 場所/基盤 は豊富に実在するանշարժ հաստատեալք ի հաւատս という極めて近い lexical sequence がある
ため、հաստատեալ への直接 attachmentを採用し、alternative は residual に残さない。
զշինութիւն աշխարհի
բարձեալ
կանգուն
անվթար
անշարժ
հաստատեալ
ի նաւս հաւատոց իւրեանց
= 「世界の存立を、掲げ支え、立ったまま、損なわれず、不動に、彼らの信仰の船々のうちに確立された状態で保っている」。
日本語の最終訳では、状態語の累積と航海比喩を保ちつつ自然化する。
STATUS: RESOLVED.
source-near:
「彼らはまた、自らの生命を、彼らを拷問へ引き渡す者たちに売り渡し、過ぎ去ることのない偉大さへと大いなる者となった。彼らはまた、世界の存立を掲げ支え、立ったまま、損なわれず、不動に、彼らの信仰の船々のうちに確立された状態で保っている。」
reader-facing:
「彼らはまた、自らの命を、彼らを拷問へ引き渡す者たちに差し出し、朽ちることのない偉大さに達した。そして彼らは、その信仰の船々によって、世界の秩序を揺るがず損なわれぬものとして支え保っている。」
reader-facing の「~によって」は、字義的な instrumental ではなく、ի նաւս が示す場所・基盤関係を日本語で自然化したもの。source-near では 「船々のうちに」を保持する。
մատնելեացն の形態と argument structure。~~ RESOLVEDմեծացան յանանցն մեծութիւն の cognate-object / result-domain 分析。~~ RESOLVEDբարձեալ ունին を裁定。~~ RESOLVEDի + նաւս と faith/ship metaphor を確定。~~ RESOLVEDSTATUS: CLOSED.
[RELATIVE UNIT A]
որք եւ
├─ վաճառեցին
│ ├─ զկեանս իւրեանց
│ └─ մատնելեացն
│ └─ ի տանջանս
│
└─ եւ մեծացան
└─ յ [անանցն մեծութիւն]
[RELATIVE UNIT B]
որք եւ
└─ ունին
├─ OBJECT
│ զշինութիւն աշխարհի
│
└─ OBJECT-STATE STACK
├─ բարձեալ
├─ կանգուն
├─ անվթար
├─ անշարժ
└─ հաստատեալ
└─ ի նաւս
└─ հաւատոց իւրեանց
| 論点 | 結果 |
|---|---|
| finite inventory | 3 վաճառեցին, 10 մեծացան, 16 ունին の3定動詞で確定 |
| voice | 10 մեծացան は կրավորաձև だが lexeme は չեզոք / intransitive。本箇所では semantic passive を立てない |
| REVIEW.001 | վաճառեցին + ACC theme + DAT recipient、մատնելեացն ի տանջանս 内部構造を RESOLVED |
| REVIEW.002 | մեծացան յ[անանցն մեծութիւն] を goal/result-domain として RESOLVED |
| REVIEW.003 | բարձեալ ունին を object-oriented resultative/holding construction として RESOLVED |
| REVIEW.004 | կանգուն, անվթար, անշարժ, հաստատեալ を զշինութիւն աշխարհի の object-state stack として RESOLVED |
| REVIEW.005 | հաստատեալ ի նաւս հաւատոց իւրեանց を հաստատեալ + ի+ACC.PL location/basis として RESOLVED |
| maritime metaphor | S004–S006 の連続として説明可能。統語裁定とは分離して保持 |
| translation | source-near は格・状態列・複数の船を保持。reader-facing は自然化を明示 |
| unresolved structural gaps | 0 |
| blocking residuals | 0 |
Review count: 5 / RESOLVED: 5 / ACTIVE: 0
UNREVIEWED TOKENS = 0
UNATTACHED OVERT CONTENT = 0
BLOCKING RESIDUALS = 0
SENTENCE CLOSE: PASS
STATUS: CLOSED.