1զի 2ոչ 3ոք 4է 5ամենեւին 6այն 7ի 8մարդկանէ, 9որ 10կարող 11իցէ 12զայսպիսի 13ջան 14վաստակոց 15քրտնալից 16աշխատութեամբ 17անձամբ 18անձին 19մատուցանել, 20եթէ 21ոչ 22իշխանութեան 23հրամանի 24հասեալ՝ 25ստիպեալ 26զայս 27առնել 28տալ 29տագնապիցէ.
「というのも、人間のうちには、このような労苦への尽力を、汗に満ちた苦労をもって、自ら自分自身に差し出すことのできる者は、まったく誰一人いないからである――権威ある命令が到来し、その人を強いて、これを行わせるよう追い立てるのでないかぎりは。」
zi očʿ okʿ ē amenevin ayn i mardkanē, or karoł icʿē zayspisi ǰan vastakocʿ kʿrtnalicʿ ašxatutʿeamb anjamb anjin matucʿanel, etʿē očʿ išxanutʿean hramani haseal՝ stipeal zays aṙnel tal tagnapicʿē.
| No. | 語形 | 品詞・形態(採用分析) | 意味・機能 |
|---|---|---|---|
| 1 | զի | 従属接続詞 | S001 への理由。「というのも」 |
| 2 | ոչ | 否定辞 | 3–8 を否定 |
| 3 | ոք | 不定代名詞 主格単数 | 否定下「誰も」 |
| 4 | է | 直説法現在・3人称単数 | 存在・コピュラ |
| 5 | ամենեւին | 副詞 | 「まったく」 |
| 6 | այն | 指示代名詞 主格単数 第一分析 | 9 の相関先「そのような者」 |
| 7 | ի | 前置詞 | 8 奪格 を支配 |
| 8 | մարդկանէ | 奪格 form | 「人間のうちから/人類のうちに」 |
| 9 | որ | 関係代名詞 主格単数 | 関係節主語 |
| 10 | կարող | 形容詞 主格単数 | 「できる」 |
| 11 | իցէ | եմ 第一未来/接続法系3SG | modal copula |
| 12 | զայսպիսի | 対格単数 | 13 を限定 |
| 13 | ջան | 対格単数 | 19 の目的語 中心語。「尽力・努力」 |
| 14 | վաստակոց | 属格複数 第一分析 | 13 を限定。「労苦の」 |
| 15 | քրտնալից | 形容詞 | 16 を限定。「汗に満ちた」 |
| 16 | աշխատութեամբ | 具格単数 | 様態。「苦労をもって」 |
| 17 | անձամբ | 具格単数 | 強意再帰「自ら」 |
| 18 | անձին | 与格単数 第一分析 | 自己受益・到達先「自分自身に」 |
| 19 | մատուցանել | 不定詞 | 「差し出す/引き受ける」 |
| 20 | եթէ | 接続詞 | 21 と exceptive |
| 21 | ոչ | 否定辞 | 「~でない限り」 |
| 22 | իշխանութեան | 属格単数 | 23 を限定「権威の」 |
| 23 | հրամանի | 属格単数 第一分析;与格 alternative | 第一分析 では属格主語 中心語「命令」 |
| 24 | հասեալ | 過去分詞 | 「到来して/及んで」 |
| 25 | ստիպեալ | Ստիպեմ 過去分詞 第一分析 | 「(人を)強いて」 |
| 26 | զայս | 対格単数 | 27 の目的語。「これを」 |
| 27 | առնել | 不定詞 | 「行う」 |
| 28 | տալ | 不定詞 | 局所的に使役「行わせる」 |
| 29 | տագնապիցէ | Տագնապեմ 第一未来/接続法系3SG | 「厳しく迫る/追い立てる」 |
[1] զի 原因 → S001
MAIN
[2] ոչ [3] ոք [4] է [5] ամենեւին
├─ [7–8] ի մարդկանէ “人間のうちに”
└─ [6] այն → [9] որ
RELATIVE [9–19]
[9] որ
└─ [10] կարող [11] իցէ
└─ [19] մատուցանել
├─ 目的語 [12–14] զայսպիսի ջան վաստակոց
├─ 様態 [15–16] քրտնալից աշխատութեամբ
└─ REFLEXIVE [17–18] անձամբ անձին
EXCEPTIVE [20–29]
[20–21] եթէ ոչ “~でないかぎり”
属格 SUBJECT [22–23] իշխանութեան հրամանի
├─ [24] հասեալ
├─ [25] ստիպեալ
└─ [29] տագնապիցէ
└─ [26–28] զայս առնել տալ
“これを行わせる”
sentence 中心状態 = DISTRIBUTED / COMPLEX;定動詞中心 = [4], [11], [29]。
「というのも、人間のうちには、このような労苦を伴う尽力を、汗にまみれる苦労を重ねながら、自分から進んで引き受けられる者など、まったく一人もいないからである。権威ある命令がその人に下り、その人を強いて、これを実行させるよう厳しく迫るのでないかぎりは。」
上の「試訳」は原文の語順・構造との対応を優先した訳である。ここでは、一部の意訳や語順調整を許し、日本語としての流れと読みやすさを優先した自然化訳を示す。
S001 の「必要に迫られて知恵の海へ乗り出す」という主張に対して、S002 はその理由を一般化する。
誰も
汗と労苦を伴うこの営みを
自分からは引き受けない
↓
ԵԹԷ ՈՉ “ただし~でないかぎり”
↓
権威ある命令
↓
到来 → 強制 → 圧迫
↓
これを実行させる
したがって S002 の中心は、自発性ではなく外的な権威的強制がこの営みを開始させるという一般原理である。S005 の ակամայ, ըստ հրամանացն, ի բռնութենէ … իշխանացն が、この一般論を著者自身へ具体化する。
[22–29] の微細な主語構造には真正の幅が残る。第一分析 では「権威ある命令」が到来し、強制し、追い立てる。別解 では [24] 後に人間主語へ戻る。中心命題は変わらない。
ոչ ոք は「誰も~ない」。ի + 奪格 は部分集合・出所で、「人間のうちに」。HMB2018 の ոք ի մէնջ 等と同型。
6 այն と9 որ の相関構造。「~するその者」→否定文では自然に「~する者は誰もいない」。
10–11 は modal copula。19 մատուցանել が不定詞補部。HMB2018 §148 で իցէ は եմ 第一未来3単。
13 ջան 対格単数 が 中心語、14 վաստակոց 属格複数 が限定。「このような労苦への尽力」。
16 具格単数 の様態句。15「汗に満ちた」が限定。CALFA は本箇所を exact example として引用。
辞書で直接確認される強意再帰。「自ら、自分自身に」。17 具格単数 + 18 与格単数 第一分析。
HMB2018 §169 の従属接続詞。“if not / except if”。全面否定の後なので「~でないかぎり」。
HMB2018 §177(d) の属格主語+過去分詞を 第一分析 とする。「権威ある命令が到来して」。23 与格 alternative は 残存する別解。
第一分析 では属格主語「命令」を継続。29 の -իցէ は E-conjugation first future 3SG で Տագնապեմ に合う。
CALFA Տամ には “cause” の語義と տալ խօսել 等があるため、局所的に「これを行わせる」。これだけから տալ + 不定詞 全般を一律の完全に文法化した分析的使役とはしない。
* անձամբ անձին — 強意再帰。「自ら、自分自身で/に」。
* HMB2018 §148 — եմ 第一未来。